2015/10/12

MATSUTANI CURRENTS

西宮大谷記念美術館で開催中の「松谷武判の流れ」展。
西宮市政90周年記念展だそうで、全作品撮影可。若き西宮市長がFacebookで「どんどん撮ってSNSやブログで拡散してください!」と大プッシュしています。
ということで、内覧会に続けて開催初日にカメラを持って「撮る」目的で行く。















遠目に見ると漆黒に見える画面は、よく見るとさまざまなトーンの黒を含み、ゆるやかに流れる液体が時間を留めて固着する。
画面上に現されたオブジェクトの形や濃淡はほぼ無作為によって形成されたものだろうけれど、その基には綿密な計算があるのだろう。
作者の自己主張やわざとらしい作為をまったく感じることなく純粋に画面にはいりこめることができるからこそ、見るものの心を震わせる。
無機質なのに有機的、無彩色なのに逆に色っぽい。
どう見るかどう感じるかは人それぞれでいいと思うけれど、自分にとって松谷作品から感じるものは「穏やかな性」。
静かに身体の奥でゆっくりとゆっくりと湧き上がりふくらんで揺蕩う、美しくてやるせない本能みたいなものを感じます。

西宮市制90周年記念  松谷武判の流れ MATSUTANI CURRENTS
2015年10月10日(土)〜12月6日(日)
(水曜日休館)
11月3日(火・祝)は無料開館
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

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