2017/06/08

いい顔




仕事場のあるビルの2階に、「障がい者の就労支援」のNPO法人がある。
ワンフロア全部がその会社になっていて、手前に事務所、突き当たりの奥の扉の向こうが作業場になっているようで、
ときどき階段で、作業に来ている青年たちが荷を運び入れたり運び出したり、荷物リレーしているところに遭遇する。
数人から、ときには10人くらい階段に居並んだ彼らが荷物リレーを中断して、俯いたまま静かに道をあけてくれたり、
「こんにちは!」と挨拶してくれるいい顔に、いつもほっとさせられる。

2017/06/02

第64回 芦屋市展/芦屋市立美術博物館

芦屋市の南の方、海にほど近いところに「芦屋市立美術博物館」というこじんまりした美術館があります。
2本の国道から少し離れて住宅街のどん詰まりに市立図書館、谷崎潤一郎記念館と並んで建つ文化的施設ですが、
芦屋ゆかりの「具体」の作品や、中山岩太やハナや勘兵衛が作った日本の写真クラブの先駆け「芦屋カメラクラブ」の
作品を所蔵する美術館です。
設計は坂倉建築研究所、1990年。
http://www.sakakura.co.jp/info/works/museum/page/2/

お金持ちのいっぱいいる芦屋市にもかかわらず、2003年には財政難という理由から休館の方針が示されて、
以降紆余曲折ののち、現在は民間委託という形で小学館集英社プロダクションがNPO団体と共同運営をしているとのこと。
(このあたりについては当時はずいぶん話題にもなっていたようで、ネット上に関連記事が散見します)
・WIKI/芦屋市立美術博物館

・芦屋市HP/芦屋市立美術博物館の指定管理者評価について

・大日本印刷サイト[ARTSCAPE]/学芸員リポート2006年6月



そんな事情も知らず、ときおり展示される「具体」作家の所蔵作品展示や何かしらの展示に訪れるたび
オーディエンスが少なくて静かに鑑賞できる落ち着いた雰囲気と、回廊的に作られた2Fへの階段導線や
前庭の雰囲気が好きで、西宮大谷記念美術館とともに好きな美術館のひとつなのでした。

昨秋から毎月、グループ展やソロ展示と続いていた波が2月で終わり、少し落ち着いていた
(と言うよりモチベーションがなくなって、「なんで写真やめたんですか?」というような問いを想定しては、
それに対するイカす返答ばかりを考えていた)のだけれど、
G.W.開けにネット上で同公募展の情報を得て、応募してみる気になったのでした。
「県展」や公募展を観るのは好きだったのだけれど、写真の海外コンペ以外はその類のものに応募したことがあまりなくて、
成果を期待するのではなく、「そこで展示されている自分の作品を見てみたい」と言う気持ちで。
募集作品が「平面」と「写真」の2部門、それぞれに規定サイズがあり、各1点ずつを出品してみたところ、
幸いなことに両方とも入選とのことでめでたく展示されることになりました。
「平面」作品の方は「審査員特別賞(賞金ナシ、賞状あり。らしいw)」というお知らせがきたのですが、
「平面」作品の審査員のなかには、以前Gallery ASHIYA Shulleで作品を撮影させていただいたことがある今井祝男さんと
敬愛する画家・児玉靖枝さんがいて、さて、どちらが特別に褒賞してくれたのか、あるいは別の審査員の方が推してくれたのか、
平面作品についての講評会が6月18日に行われるようで、できれば詳細を聞いてみたいと思います。

芦屋市展
http://ashiya-museum.jp/
6月3日(土)〜7月2日(日) ※月曜休館
芦屋市立美術博物館/芦屋市伊勢町12-25